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【本編】


友達「あの女、この近くに
住んでるみたいなの
さっき外で見送りした時に
『ご近所なんでまた来ますね』
って言って帰ったから…!」
私「! お願いしていいの?」
友達「もちろん!」
元でも保育士だよ?と笑う
友達の提案に感謝して
私は娘をお願いして
夫とミサキを追いかけた
私(いた……!)
見失う前に何とか夫とミサキを
見つけて、そのまま距離を
置きながら2人をつける
元々変装してきたが
いつこっちを振り向かれたらと
ヒヤヒヤする間もなく
2人はあるマンションに
入って行こうとする
私(ここが……!)
スマホを取り出しカメラの
シャッターボタンを夢中で押すと
ミサキがこちらに気づいて
夫の陰に隠れ、私を指さす
ミサキ「ねぇ……
今あの人に写真撮られたかも」
夫「えっ?」
ほんとに?と様子を伺うように
夫がこっちを見るが
私は隠れなかった
夫「気味悪いな…
ちょっと注意してくる」
見るからに女だとわかっても
変装してるとはいえ
夫は私だとはわからない
ガラス張りのエントランスを超え
夫が警戒しつつも
『女だから勝てる』『怖くない』
そんな風に油断しながら
こっちに近づいてくる
夫「あの、今写真
撮ってましたか?」
夫「それ盗撮ですよ
今すぐ消してください」
私「……」
無言で首を横に振ると
夫は呆れたようにため息をついた
夫「あのねー警察呼びますよ
彼女だって怖がってるんです
あなたも女性ならわかるでしょ
写真、すぐに消してください」
私「……わかりませんね」
夫「えっ?」
さすがに聞き覚えがあるのだろう
夫はいぶかしげに眉を顰めた
私「妻がいるのに
女性のマンションに
入っていく男の人の気持ちは」
しとしとと喋る私の声に
夫はようやくおかしさに気づく
不審に思ったミサキが
夫に駆け寄ってきて腕に抱き着く
ミサキ「ねえ、ヨウタさん
だいじょう……」
心配する顔が夫の顔の
すぐ近くに近づいた瞬間
私はカメラのシャッターを押した
夫「⁉」
ミサキ「なんですか……!
警察呼びますよ⁉」
私「別に呼んでくれて構いません」
すぐさまミサキがスマホを
手にすると夫が
真っ青な顔でミサキを止める
ヨウタ「待ってっ!」
ミサキ「っ⁉ ヨウタさん⁉」
私「やっと気づいてくれたの?」
変装に使っていた帽子、マスク
サングラスを全て外し
髪と顔を夫たちの前にあらわにする
私「あなた、こんなところで
何してるの?」
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