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シーズン1はこちら「単身赴任中の夫の家から赤ちゃんの声がした話」
シーズン2「浮気相手にプロポーズする経営者の夫」
【前回のお話はこちら】
【本編】

※妻・クミ目線で進みます※
クミ「……それで
済むと思ってるの?」
私はダイキの取り乱す姿を
ただ静かに見つめていた
ダイキ「え?いや……でも……
謝ったし……」
まっすぐ目を見て問いかけるとダイキはギクリと肩を震わせ
視線を泳がせる
所詮はなんでもその場しのぎ
よっぽど今ここから
逃げてしまいたいんだろう
クミ「謝るって、誰に?
どこで? 何に対して?」
淡々と問いを重ねるたびダイキ
の顔色がどんどん青ざめる
クミ(きっとこの人は、最後まで自分が何をしたのかを
理解しようともしない)
クミ「浮気だけじゃないよね
私が怒ったのは」
ダイキ「え……?」
ダイキ「お母さんの着物」
ダイキ「あっ……!」
クミ(やっぱり自分のことだけ
もう、何も期待しないけど)
クミ「形だけの
謝罪はいらないから」
ダイキ「わ、忘れてただけだ!」
クミ「慰謝料と離婚条件には
全部同意してくれたらしいね?
どうせ送った書類全部
ダイキは確認してないだろうけど
今後修復にかかるお金も含めて
ぜっっんぶ、ダイキに
請求することにしたから」
ダイキ「……⁉
それっていくらなんだよ…」
冷たい水を頭からかぶったみたいにダイキはその場で立ちすくむ
クミ「えーっ嘘、ほんとに?
金額確認してないの?」
ダイキ「おい……⁉
慰謝料は300万円だろ⁉」
クミ「全部合わせて500万」
ダイキ「はぁ……!?」
クミ「弁護士付けたり
調整すればもうちょっと
減らせたかもね」
ダイキ「そんなの聞いてなっ」
クミ「何言ってるの?
さっき全部の書類に
サインしたのはダイキだよ?」
ダイキ「……っそんな……!」
ダイキは自分の手元を見下ろして震える指先をじっと見つめた
クミ「大丈夫。きちんと控え
あるから、万が一記憶になかったとか言い出しても無駄よ?」
ダイキ「ふざけんな……っ」
クミ「ふざけてるのはどっちよ」
私はそこで初めて
ほんの少しだけ笑った
ダイキ「はぁ……⁉」
クミ「自分が何も考えずに
した選択がどうなるのか
これからゆっくり、味わって?」
ダイキ「……っ!」
絶望の表情をしっかり記憶に
焼き付けてから私は
ゆっくりとダイキに背を向けた
クミ「じゃあね?
永遠にさよなら」
【次の話はこちら】
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