※夫・ダイキ目線で進みます※

ダイキ「なんで俺が……っ」

部長「返事！」

ダイキ「……！は、はい……」

部長の厳しい声につられて
腹から情けない返事が飛び出る

部長「離婚トラブルをこれ以上
社内に持ち込むな……！
今はまだ夫婦だから注意で済む
かもしれないが」



部長「離婚が成立した途端
お前と奥さんは赤の他人だぞ
そうなった時、こっちが
被害を受けるのは勘弁だ」

ダイキ「俺は離婚しませんよ！
あっちが勝手に言ってるだけで」

部長「……はぁ……
奥さんがいる会社の上司は
俺の知り合いなんだ」

部長「奥さんから
お前との噂について謝罪と
説明を受けたことを聞いてる…

会社に被害が及ばないよう
俺からも内々に注意を
するよう頼まれたんだ」

ダイキ「クミが……っ？」

ダイキ（それって名誉棄損
じゃねーのかよ！）

部長「勘違いするな
私たちが内々で話していることで
奥さんからは直接聞いてない
……忠告してやるのは
お前に対してせめてもの情けだ
これ以上周りに迷惑を
かけるのはやめろ」

引継ぎをしろとだけ言って
部長は部屋から先に出て行った

ダイキ（……田舎に左遷……
この俺が……？）

ダイキ（クミを退職させる為に
やったのになんで俺が
こんな目に合ってんの……？）

ふらふらと廊下に出ると
歩いてる社員Ｃと鉢合わせした

ダイキ「おまえっ！！
部長にチクったろ！！」

社員Ｃ「きゃっ！！？」

勢いよく詰め寄ったけど
体には触ってないとおもった


だが俺をよけようと勢い余ったのか社員Ｃは身体を、壁に打ち付ける

社員A「なにやってんだ！」

社員Ｂ「ちょっと大丈夫⁉」

社員Ｃの金切り声と共に
他の社員たちが集まってしまう

社員A「セクハラの次は
暴力ですか⁉」


ダイキ「ち、ちがう！
俺は別にそんなつもりじゃ！」

敵意をむき出しにしてるのに
俺に愛想をつかしような
社員Ｂが社員Cの肩を持つ

社員Ｂ「話しても無駄だよ
社員Ｃちゃん、大丈夫？」

社員C「はい、驚きましたけど
大丈夫です……」

ダイキ「お、お前！
昨日から俺がやった俺がやった
って部長にチクったろ⁉
お前のせいで左遷だよ！
どうしてくれんだ！」

すると社員Cはさっきまでとは
別人のように鋭い視線で俺を指す

社員C「私だけじゃありません
みんなの総意で
左遷になったん
じゃないんですか？」