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シーズン1はこちら「単身赴任中の夫の家から赤ちゃんの声がした話」

シーズン2「浮気相手にプロポーズする経営者の夫」



【前回のお話はこちら】

【第1話はこちらから】


【本編】
4


※夫ダイキ目線で進みます※

ダイキ「え……っ」

クミ「私とヒロさんの
不貞行為を訴えるだけの
証拠があるのよね?」

空気が一変するのを肌で感じて
唾をゴクリと飲み込む

ダイキ(こんなに怒ってる
クミ…みたことねえ……)

エミカ「ダイキっ」

エミカの呼び声でハッと我に返る

ダイキ「俺の親友に色目使って
そうやって『さん』付けで
連絡とってるだけで充分だろ!
証拠なんかなくても
見ればわかんだよ!」

ダイキ母「ダイキ!!!」
ダイキ「…っっ」

これ以上ないくらい怒りで表情を歪ませた母さんに言葉を止める


するとクミが母さんを
そっと手でけん制し
一歩俺の前に出てきた

クミ「ダイキさぁ……
エミカさんの家から帰ってきた時
私になんて言ったか覚えてる?」

ダイキ「は……?」

ダイキ(なんだよ…)

そんな昔のこと
覚えてるはずもない


クミ「証拠もないくせに
詮索するなって
怒鳴り散らかしたよね?」

一歩ずつクミが真顔で
近寄ってくるので
思わずあとずさりしてしまう

クミ「はい、証拠」

クミが振り上げた手の先から
何枚もの写真が宙に浮き
バラバラに落ちてくる

ダイキ「あ………」

1枚1枚すべてに俺と
エミカの浮気現場が映ってた

エミカ「………っっっ⁉」

いつの間にか服を着ていた
エミカがヒロたちを押しのけ
写真を手に取る

エミカ「なによコレ……!
私の家の……っ⁉
アキラ君が見せてきた
やつと同じじゃない……!」


エミカ「どういうことよ…っ!」

写真を握りつぶして
憎悪をぶつけるエミカにも
クミはたいして反応しない

クミ「ええ、そうですね
ご協力いただきました
これは、夫の不貞行為の
証拠でもあるので」

エミカ「アンタ…!
お兄ちゃんだけじゃなくて
アキラ君まで唆したの…っ?」

バシッという音だけが
鮮明に響き渡る
赤くはれた頬を抑える
エミカの前にはヒロがいた

ヒロ「いい加減、黙れ…!
どれだけ人を馬鹿にしたら
気が済むんだ……!」

エミカ「……なにすんのよ…!
全部全部こいつのせいじゃない
私は人生をこいつに全部
台無しにされたのよ⁉」


クミの手は迷いなく
エミカの頬に振りぬかれた

動けずに俺が固まっていると
放心状態のエミカが
震えて顔を上げる

クミ「……人の家庭を
壊したのは誰ですか?
母の大事な形見まで
踏み荒らしたのは誰ですか?

自分が被害者みたいにいう権利は
あなたにもダイキにも
何1つありません……!」


【次の話はこちら】

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