【第1話はこちら】
【本編】

※クミ目線に戻り進みます※
夫「お…お義父さん!?」
クミ父(以下父)
「目が覚めたか」
昨日と同じ服装のままの夫は
父の隣から見下ろす
私の存在に気づく
夫「ク、クミ……!」
私「ただいま。簡単に
部屋から出られたでしょ?」
私「まあ自分でこもったから
あなたとしてはもっと
引きこもりたかったかしら?」
夫「人のこと閉じ込めておいて
よくそんなことっ……!」
父「夫くん」
父の存在を思い出し
夫はハッと口をつぐむ
父「随分勝手なこと
してくれたようだね」
夫「な…なんですか
休日朝からやってきて
いきなりビンタで起こして」
父「話はクミから聞いてる」
夫「!」
父「浮気したそうだな」
夫「………っ!!!!」
声にならない声で夫は
私を睨みつけるけども
すぐに父に一喝される
父「なんでクミを睨むんだ」
びくうっと寝起きの着崩れた
服のまま夫が言い返す
夫「べっ別に睨んでなんか
ないですよ……!」
父「それだけじゃない」
夫「ほかにも言いたいことは
たくさんあるんだ……っ!」
迫力すさまじい私の父に
夫はさらに叩かれるとでも
思ったのか小さく
ヒッと声をあげる
夫「暴力はやめてくださいっ
っていうかこっちだって
別に被害者ですから!
クミが最初に不妊になったのが悪いんじゃないですか!!
僕は‼詐欺にあったのも
当然なんですよ!?」
私・父「………!」
私の前だけじゃなく
お父さんの前でも
その態度なんだ
夫の中で『子どもを産めない』
ことは当然悪いと
断罪される認識なんだと
あらためてわかった
こんな夫と悩んでいた自分に
目の前が真っ暗になる
父「なにが詐欺だ!!!
子どもができないとか
そんなの関係なく
クミは俺の大事な娘なんだ!
その俺の娘を捕まえて
傷つけておいて
お前はどんだけえらいんだ!
いいか⁉もしお前がどっかの
社長とか世界の王様とか
俺よりいくら賢くて
偉かったとしてもなぁ!」
父がここまで怒られても
きっと夫は何も感じない
早く終わることだけを祈ってる
でも、普段恥ずかしいからと
好きとか大事とか絶対
言わない父の一言一言を
聞くたびに救われていった
父「俺の大事な娘を
そうやって傷つけていい
理由にはひっとつも
なんねえんだよ!!!!」
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