【前回のお話はこちら】

【第1話はこちら】

【本編】
6

夫「間違えたって…
なんだよ……こうなったの
クミのせいだろっ
俺はあくまでクミが
傷つかないように
だんだん嫌われてやってたの
わかんねーのかよ」

開き直って早く私に
謝って欲しい
そんな空気が伝わってくる

私「それなら…!
それならちゃんと話して
くれればよかったじゃない」

私「話し合いもなく
突き放しといて
勝手にやれって……
それで知らんぷりして
嫌われるようにって……
子どもなの⁉」

自分の声が大きくなっていく
怒りが止まらない

私「ただ相手にされなくなって
閉じこもられて……
私が疲れるだけじゃない!
そんなことするなら
さっさと話しなさいよ!」


私「若い子に遊ばれて
私に怒られて
みんなに責められたからって
引きこもって馬鹿みたい!!」

はぁっはぁっと息が切れる

夫「なっ……」

夫はなんだか自分を擁護して
やっぱり私が悪いみたいな
事をわめいていたが
もうどうでもよくなった



私「ごめん。もう行こ」

いつのまにか従弟が
家につけていたカメラを
回収しといてくれてる

入院といいつつ妹のところに
1週間はお邪魔するつもり
だったから荷造りは
すでにできている

妹「こいつどうする?」


私「……引きこもりたい
みたいだから
引き込まらせとけば
いいんじゃない」

従弟「じゃあこれ置いとく?」

従弟が指さしたのは
リビングのテーブルで使ってる
一人用のいすだった

よいしょっと運んで
夫が逃げ込んだ寝室の前に置く

ちょっとは邪魔だけど
完璧に封じてるわけじゃなく
開けた時に「え?」と
なるくらいの位置にした

私(本当はもう閉じ込めて
やりたいくらいだけど…
あとあと騒がれたら面倒だし)

部屋の外でガサガサ
している私たちが
気になってるだろうに
夫は部屋から出てこない



夫「おい……なにしてんだよ」

私「気になるなら
出てくれば?」

夫がドアを開けようとすると
ガッと椅子にドアがぶつかる

夫「おい…‼なんだよこれ!」

私「騒がなくても自分で
動かせるでしょ」


数回ドアを開いて押せば
普通に外に出れるくらいなのに

最後に私が靴を履いてるのを
ドアの隙間から見た夫は
がたがたもせずに私に叫んだ

夫「どこ行くんだよ…!
ここ開けていけよ…!!」

私「どこでもいいでしょ
だから自分で開くって…
できないなら大好きなスマホから
配信でもして
助けを求めたら?」



【次のお話はこちら】

ーーーーーーーーーーーーーー
\各お話のまとめはこちらから


コンテスト受賞した作品がYoMuRyでコミカライズ連載が完結しました!
【第1話はこちら】

【お話を(全16話)を完結まで読みたい方はこちらへ↓】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
更新通知のお知らせが届きます!
よかったらぜひダウンロードしてみてください!
ライブドアアプリで読者になる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー