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【本編】
4



夫「まだ小さい子の
成長を見る資格は
俺にあるだろ!」

養育費は勿論もらうけど…

全然育児に参加しない奴が
何言ってるんだ⁉と
言いたい気持ちはあるが

まだ小さい子どもから
父親の存在まで
とりあげるかどうかは
私が一番悩むところだった

私「……にしても月1回、外で
が妥当じゃないの?」

私の家でなんて項目
絶対に認めたくない

夫「まだ小さい子どもを
外に連れて行くのは
クミも大変だろう?」

最初からまるまる預ける気は
ないけど夫は自分1人で
預かる気を見せる気もない

ついさっき
夫に浮気の証拠の写真を
きっちりと見せて
それに対する慰謝料などが
決まったが子どものことで
こんなにごねられるとは
思ってなかった

夫「家なら近いし
俺もいつでも行けるんだから
別にいいだろう?」

私「家は無理。それ以外の
場所でお願いします」


離婚するだけして家に
入り浸ろうと押しかけてきたら
と思うとぞっとする

私(っていうかそんな理由で
子どもに会おうとする
父親いらない……)

一度話し合いをしたものの
結局決着はつかず数週間
離婚調停に進むかどうかを
相談しているときに
事件は起こった

兄「クミ⁉今家にいるか⁉」

私「え?うんいるけど…?」

保育園と仕事が始まりくたくたで
子どもとゆっくり土曜の夕方を
過ごしていたところだった

兄「そっか、そうだよな…
ごめんちょっと慌てて
あいつらに引っ越し先の
住所教えてないよな?」

私「え、うん。どうしたの?」

別居先に押しかけられることが
怖いので教えない方向だった



兄「あの家さ…監視カメラも
カーテンもつけたままだったろ?
家具もいくつか残ってて」

カメラは兄に渡していてもう
私がビデオを見ることはないが
そこまで聞いて嫌な予感がする

私「えっまさか……」

兄「最近売れたんだよ
だから正式な売却の前に
業者さんに点検お願いしてて
そしたらさ。コウタくんが
家に入ってきたみたいで」

兄「勝手に何してるんですか!
ってなんか喚き散らして
クミも見当たらないから
業者にどこ行ったって
わめきちらしたらしい」

私「こっわ……」

兄「はずみで業者にケガさせて
今警察に連れてかれたって
連絡がきて……まだ
離婚してないなら
クミのところに連絡が
来るかもしれないと思って」


兄「行かなくていいからな
逆恨みされそうだし」

私「うん断るから大丈夫…
心配してくれてありがと」

兄「……まだ引渡し前で
ある意味良かったかもな」
私「え?イヤ申し訳ないけど…」

兄は私の心配と裏腹に
電話越しに嬉しそうだった

兄「これではっきりしたろ?
アイツが危険人物だって」

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