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夫「たった1回の息抜きで
訴えられてたら
やってられねえよ!」
電話先の夫の声が
私には信じられなかった
産後6ヶ月もたたない子どもを
育てる私にあれだけ完璧な家事をと自分は求めていたくせに
夫「アイツは別に
付き合ってるとかじゃない!」
夫「元カノで久しぶりに
会おうって連絡が来たから
会っただけだっつーの!」
何の愛情もないから
嫉妬でも何でもないけど
元カノとあってそういう
関係になるなら『会っただけ』
とはいえないだろうに
私「……ああそうですか
たった1回のことなんですね
よくわかりました
後は弁護士と
よく話してください」
兄「大丈夫か……?」
ふぅっと電話を切ると隣に座り
聞いていた兄と斜め隣のソファに
座る弁護士が心配してくれる
私「大丈夫大丈夫
黙っててくれてありがとね」
今日は大事な話があったので
保育園の一時保育に
子どもを預けてきている
おかげでスピーカーで話せた
弁護士「今の会話も録音
できてますので」
私「ありがとうございます」
弁護士にお礼を伝え
正面のソファに座る女性に
向き直る
私「元カノさんも
黙っててくださって
どうもありがとうございます」
元カノ「……」
私「元カノさんと夫の
話が同じで安心しましたね?」
私「聞いていた通りの
クズでしょう?」
元カノ「…いや私はもう
離婚するって聞いてたんで」
私「その状態じゃ
まだ、離婚してないのですよ」
ふふっと笑う私に元カノは
顔をうつむけた
自分に自信がないのか
後ろめたいのか判断しかねる彼女は思った以上におどおどしてる
ストーリーがあがってすぐ
私がこれだけ行動できたのは
SNSで彼女に「妻です」と
わかるような証拠の写真と
共にDMを送ったから
すぐに返事を返してきた
元カノは最初は怒っていたが
弁護士を通して話を進めると
言うと絶対にバレたくない
理由があるらしく
すぐに私の前にやってきた
元カノ「別にどうなりたいとかも
なかったんですよ本当に」
私「そうですね
結婚されてますし
W不倫とか泥沼ですよね」
元カノ「ストーリーあげたのも
ほんの出来心っていうか…」
元カノさんが自分の夫に
教えてない趣味のアカウントに
あげたのもほんの出来心で
親しい人限定のストーリーに
しているつもりだったらしい
元カノ「約束通りお金なら払うので夫には言わないでください」
元カノはカバンから
少し分厚い封筒と大きな封筒を
取り出して机の上に置いた
お金を見て思ったのは
そんなにバレたくないくらい
家庭が大事なんだなと思うと
何とも言えない気持ちになる
大きな封筒の中身を
確認して思わず笑みがこぼれる
私「ええ。私からご主人の方に
話すことはしません
約束を守ってくれて
どうもありがとうございます」
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