【第1話はこちら】


【前回のお話はこちら】

【本編】
10




※クミ目線に戻り進みます※

夫コウタと義母たちが
出ていったあと
兄は窓ガラスの写真を撮り
片付けを始めた

兄「あぶねーなー…
やっぱりこの後俺んちに来る
ことにして正解だったろ?」

私「うん…」
自分の荷物をさらにまとめ
予定通り夫の荷物だけ
業者に運んでもらうことにした


送り先はもちろん夫の実家だ

兄「家見つけるまでの
猶予はやろうかなって
さっきは一瞬思ったけど
やっぱ無理無理!
このまま家燃やされでもしたら
たまったもんじゃねえしな」

夫は浮気してるわけでもない
だから離婚調停になるだろう
確実に長引くと思うと
気が重くなった

兄「大丈夫だって」

兄「俺もついてるから
さ、行こうぜ
離乳食の時間遅れるぞー」

私「…うんっ」

限られた時間の中で
できるだけテキパキ動き
冷蔵庫の中身も生ものなどを
片づけてから家を出た

兄「引っ越しのときは
俺も立ち会うから
アイツが来たら危ないし」


帰りの車で子どもは疲れたのか
チャイルドシートの中で
大人しく眠ってくれた

兄「とりあえず
コウタくんはともかく
お義母さんと妹は来ないだろ」

私「そうだね…リエさんに
いたっては私の家とも
知らなかったみたいだし」

早い時間に行ったのに
兄の家に着いたのは夕方だった

兄「明日も俺休みだからさ
甥っ子の体調よかったら
そのまま内見いこーぜ」

私「ごめんね…お休みなのに」

兄「全然いいって」

義姉「私でよかったら
子どもたちと一緒に
面倒見ておこうか?」

甥っ子たちはもう小学生高学年で
家に着いた途端私の子どもに
メロメロになっていた

それはさすがにわるい…!と
と断ったのだが
内見して申し込みまでとなると
それなりに時間がかかるから
そうしたほうがいいと言われ
また甘えさせてもらうことに

私(本当ならこういう時に
一緒に行ったり
ベビーシッター雇ったり
するのがいいのかな…)

お義姉さんと甥っ子たちの
好きなお菓子を買って帰ろうと
心の中で自分と固い約束をする

翌日内見するまでに
目安の家と周りの情報を
さらに調べて望んで近場の
内見をササっと終わらせ
ちょうどいい物件にそのまま
申し込みすることになった

育休中でも正社員で
きちんとした収入もある
保証人も兄についてもらった

私(契約までに離婚が
決まればいいんだけど…)

怒涛の2日を過ごして
兄の家の客間で子どもを
寝かしつけ終わった後
SNSを見てると夫の
ストーリーが上がってる
時間はギリギリ24時間前

昨日の夜のことだ
私(食べたご飯だがなんだか
載せてるだけなのに珍しい
ダグ付けされてるの
もしかして気づいてないの?)

タップするとホテルのような場所で無防備に
無防備に眠る夫らしき人物が映ってた
【次のお話はこちら】


ーーーーーーーーーーーーーー
\各お話のまとめはこちらから


コンテスト受賞した作品がYoMuRyでコミカライズ連載が完結しました!
【第1話はこちら】

【お話を(全16話)を完結まで読みたい方はこちらへ↓】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
更新通知のお知らせが届きます!
よかったらぜひダウンロードしてみてください!
ライブドアアプリで読者になる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー