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【本編】
8

義妹「きゃーっお母さん
それめっちゃいい考え!」

年甲斐もなくぴょんぴょんと
飛び跳ねる義妹に
義母もコウタも嬉しそうだ

夫「だよなぁ
母さんの言う通り
クミは母さんにいろいろ
教えてもらった方がいいわ!
だってコイツ俺に冷たい飯
食わしてくんだぜ?」

義妹「えーーっまさか
総菜とか冷食?カップ麺…?
妻としてもありえないんだ」

夫「だろー?1日に働いて
帰ってきた旦那様に
冷たい飯食ってろって
キレるんだぜ?」

お手製の作り置きに
ラップでチンするご飯を平らげて洗い物放置してるくせに
なにがそこまで不満なのか

義母「かわいそうに…
でも、仕方ないわ
コウタはまだ嫁のしつけが
ちゃんとできてないのね」

夫コウタはニマニマと
私が貶められて
なんとうれしそうなのか

その姿に息子を抱きながら
私はただただ愕然とした

私(こうすれば私が
なんでも言うこと聞くと
思ってるんだ……)
私(信じられない)

生まれたら
働きだしたら
保育園に入ったら
子どもが成長したら
きっと変わる

そう信じていた自分の気持ちが
脳内で私に向かって諦めて言う

私『簡単に人は変わらないよ』

私「そうだよね…」

ぽつりとでた私のつぶやきを
コウタは嬉しそうに取り上げる

夫「うっわ認めたじゃん
やっと自分がどれだけ
不甲斐ない妻なのか
わかったのかよw」

否定も肯定もしない
私は息子を抱きかかえて
すっと子どもと自分の生活
空間に戻っていく

義妹「じゃー私たちは
明日また荷物持ってくるからぁ
ちゃーんと掃除
しといてくださいね?

私の部屋でも甥っ子くんを
見ることになるんだから
どの部屋もきれいに
しといてもらわないと子どもの
健康に関わりますから」

義母「ほんと明日できてるか
チェックさせてもらうわね」

無言でただじっと子どもを
見つめるだけの私が
なかなか従わないからか
夫は笑顔を作って私の耳元で
小さく脅してくる

夫「クミぃちゃんと返事しろよ
俺らに逆らったら
離婚されるんだぞ?
子どもを父親のいない子に
してもいいのかよ?」

見返したコウタの瞳には情が
何もない自分が映っていた


私(もういっか。もういいんだ)

私「…わかりました
きっちり掃除しておきます」

笑顔でそういうとコウタは
心底嬉しそうな顔で上機嫌になる

夫「クミにはサポートしてくれる
親も今はいないんだから
これからも
ちゃんと俺たちの言うこと
しっかり聞いてくれよな」



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