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【本編】
1

※マサユキ視点で進みます※

サオリ『あーやっと出たぁ
メールくらい返してよ~
あれからどうなった?』

クミが寝静まった後
一人、俺は外に出た

サオリからの着信と
メールは何回もあったけど
なんて言えば
いいかわからなくて
こんな時間になってしまった

サオリ『さっきは緊張した~!
お義母さんたち私のこと
気に入ってくれたかな??』

気に入ったどころじゃない

サオリ『っていうか
マサユキとお義兄さん
全然似てないねー
持っていったお土産

お義兄さんに突っ返されて
めっちゃ感じ悪くない?』

夫「兄さんはそういうの
いろいろうるさいから…」

だからちゃんと離婚してから
進めたかったのに!
サオリの声を聴いてると
だんだんイライラしてくる

サオリ『めんどくさそ~
まあ仕事柄そういう人に
慣れてるけどさぁ…
そうだ、離婚まで決まった?
あれだったら私が
証人の欄書いてあげるけどw』

サオリ『なんなら離婚届と
婚姻届一緒に出しちゃう?
離婚記念日と結婚記念日が
同じならクミは
毎年その日が来るたびに
私たちのことイヤでも
思い出しちゃけどw』

夫「……ってない」

サオリ『え?』

夫「決まってないよ!!!
サオリのせいで
離婚できなくなった!」


サオリ『…っは⁉』

荒げてしまった声と
気持ちは止められない
今日一日の鬱憤を
晴らすように喋っていた

夫「なんで実家に来たんだよ!
ばっかじゃねえの⁉」

サオリ『…⁉
馬鹿って何⁉私が機転を
聞かせて助けて
あげたんでしょ⁉』


夫「どこがだよ…!
クミにそそのかされたのか
しんないけどノコノコ
やってきて浮気相手に
子どもがいますなんて
俺が100%悪くなるじゃん!」

サオリ『それは…クミが
浮気してると思ってたから
行こうと思ったんじゃん!
マサユキだって見たでしょ⁉』

夫「でも浮気じゃないって
しらばっくれられたんだぞ⁉
それに…子どもだって!」

夫「クミの罠にまんまと
かかったのはサオリ
のせいじゃんか……!」

ありえないくやしいムカつく
俺一人ならもうちょっと
上手くできたかもしんないのに

サオリ『はぁ?何が罠?
効率いいだけでしょうが
私と結婚するって決めたのは
マサユキなんだからね⁉
っていうか何⁉離婚
できないってどういう事⁉』

夫「クミに全部話したから…
母さんたちの前でも
俺は責任取って結婚するって
言ったけど
クミが離婚しないって言って
誰も止めてくれなくて」

サオリ『…そんなのクミの
我儘じゃない!付き合う
ことないでしょ⁉いいから
さっさと離婚してきてよ!』

夫「だから!!!できないのは
サオリのせいじゃんか!」


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