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【本編】
1


夫「……離婚…しない?」

夫だけじゃなく
義兄も義両親も目を丸くした

義父「ク、クミさん…
本気で言ってるのか?」

私「はい、今は離婚しようとは
思っていません」

義兄「こいつは最低なこと
をしたんですよ⁉」

義兄「ちゃんと償わせないと
絶対にダメです!!」

義兄の声が夫にビリビリ
効いているのがわかる

私「はい、もちろん
そうだと思います

だからこそ私の納得の
行く形で夫には
償ってもらいたいんです」

義兄・義父「!」


もう悲しんでいるわけではない
ただどうしても許せない
簡単にほぐすことの
できない気持ちがある

義兄「そう…ですね」
義父「クミさんがいいなら」

私の気持ちを察したのか
義兄と義父はそれ以上
何も言おうとしなかった

義母「え………でもそれなら
子どもはどうなるの?




義母「ま、まさか中絶させる
なんて言い出すん
じゃないでしょうね」

義兄「母さんそれは今やめて」

義母「お兄ちゃんは黙ってて!
なにより大事なことじゃない!
マサユキ!アンタの子なのに!
の責任も取らないつもり?」

夫「そんなこと言ってないよっ
俺だってクミと
離婚する気で…!」

夫「クミ…確かに
俺がしたことは悪かったよ…

でも、クミにはこれから先
新しい人生を送ってもらえたらって思ってるから……

それなのになんでっ……?

大人なんだから
もういろいろ
わかるだろう⁉⁉」

私「わかるってなにが?」

私「聞き分けよく
お腹の子のために
私は身を引いて
2人で暮らす幸せな人生に
花を持たせてほしいって?」

夫「そうとは言ってない
でも、そうするしかないし
責任だってとらないと…」

義父「そうするしかない?
お前がそうしたんだろ!」

夫「ご、ごめんなさい」

私「お義母さん…
私にはサオリに中絶させる
権利もなにもないし
強要させるつもりもありません

産むかどうか決めるのは
サオリでしかないんですもの」

義母「でも…離婚しないなら
マサユキは父親に
なれないじゃない…?
お腹の子は私たちの孫なのよ⁉
父親のいない子にさせるなんて
ことさせないわよね…⁉」

私「父親にはなろうと思えば
なれるんじゃないですか?
まあ、お母さんの思うような
誰に知られても恥ずかしくない
親子じゃないかもしれませんが」

義母「そんなっ……」
義兄「母さん…!母さんが
口出すことじゃないから…!」

大げさによろける義母と絶句する夫にほんの少しの希望を見せよう

私「私も、鬼ではありません
これからどう選択するかは
すべてマサユキ次第ですよ」


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