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【本編】
9

母である義母に
こんな風叩かれたのは
初めてだったのか
義姉はその場で頬を押さえて
義母を信じられないと
いう目で見た

義姉「…………」

義母「今まで私は
あなたのことを
『弟のお姉ちゃんでしょ』って
強要したことはなかったわ」

義母「なんでかわかる?
姉弟それぞれプレッシャー
かけるようなことして
我慢させたくなかったから

でもそうしたほうが
よかったのかも

そしたら少しは責任感とか
弟が間違えた道に進んだとき
ちゃんとしようって気が
持てたかもしれないもんね

少なくとも…こんな風に
悪だくみを助けるようなこと
しなかったかもしれない」

義母「あなたもよ」

夫は蛇に睨まれたかえるのように身動きが取れなくなった

義母「クミさんから聞いたわ
浮気したんですって?
それなのにまた女の子を
家に連れ込もうとして」

夫「ご、ごめんなさい」

義母「私じゃなくて
クミさんに謝りなさい!」

義姉「待ってよ!
おかーさんなんで
クミさんの味方するの⁉
弟と私の話も聞いて…!」

義母「聞いたわよ…!
アンタたちがどう考えても
悪いんじゃない!」

義姉・夫「!!」

義母「たとえ姉弟だろうと
人の家庭にとやかく首を突っ込むんじゃありません!」

義母「それ以外にも
いろいろあるみたいだけど…」

正直今まで義姉にイヤなことを
されても自分で対処して
言い返していたので
義母に細かく報告
することはなかったが
この際だから全部話した

プレゼントをせがんで
文句を言ったことも
人の私物を物色することも
浮気を許したくせに偉そうだと
説教してきたことも…

義母「恥ずかしいわ…
あなたそんなんで旦那さんと
うまくやれてるの?」

義姉「やってるわよ…!」

義母「どうだかね…」

義母は諦めと悟ったような
表情を浮かべた

義母「とにかくあなたは
もう今後クミさんに
近づかないでちょうだい」

義姉「別に好きで
近づいてるんじゃないし!
弟に会いに来てるだけ!
言われなくてもこんな女に
会いたくないわよ!」

私「私も会いたくないですよー
何回言ってもわからない人と
話しても意味ないんだなって
悲しい気持ちになりますから」

義姉「またバカに…!」

私「あ、それと
安心してください」

私「もう夫とは離婚しますから
この家もなんでも夫の
好きなようにできるんですよ
お義姉さんも安心でしょう?」

義姉「…当り前よ!」
義母「もう…!あなたは
さきに帰りなさい!」

今にも義姉が外に連れ出されそうになっているのに夫は何もせず
私の横に来てまるで
子どものようにこう言った

夫「え……っ?なんで…⁉
許してくれるって言ったじゃん」

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