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【本編】

夫「べ、別に無駄遣いじゃないし…俺がこのワイン
大事にしてたのクミ
だって知ってるだろ⁉」
ぎゃーぎゃ騒ぐ夫に嫌気がさす
私「いくら大事にしてても
いつかは飲むものだし…
私がされたことを考えれば
これくらい可愛いもんだよ」
夫「は…?」
私「カメラにはさぁ…
もちろんあなたも映ってるの
気づいてないの??
私のお気に入りのカップとか
クッションとか…?
まあいろいろ使ってくれたよね
全部新品でおんなじもの
買いなおしてもらうから」
ゴミ袋をガサガサと取り出し
クッションをずぼっと入れる
夫「そんなの……
俺のワインに比べたら…」
とブツブツ文句を言う夫は
まだわかってないらしい
私「だからな?
比べるところ違うからな?」
ゴミ袋を夫に掴ませる
私「今から全部回収して
使ったもの全部」
夫「わ……わかったよ」
使ったものと言えば
たくさんあるだろう
ドライヤーにタオルに
リモコン、クッション、食器
彼女が料理したから
調理器具もほとんど
捨てないといけない
夫がしぶしぶ集めてくるものを
私は写真とメモにまとめていく
夫「ほら、これで全部だし
もういいだろ…あと
使えるもんばっかだし
さすがに捨てるのはさぁ…」
ため息をつきながら
夫はリビングに座りこむ
私(これで全部終わりと
思ってるの…?)
私「捨てるようなこと
したのは誰だっけ?」
彼女に話していた
お義姉さんが住む理由
そして夫のバツイチ独身男の
SNSアカウント…
他にも聞きたいことは
たくさんある
私「それに…!」
弁償という事実に
頭が冷えて来たのか
夫は私の機嫌を取るように
猫なで声で近寄ってきた
夫「わかった…!ごめん
…もう怒んないでよ
あの子のことはなんとかするし
クミの好きな物買っていいから
俺もいろいろ疲れたんだよ
新しい職場で住む環境も
全部変わって……
慣れなくちゃってときに
クミの仕事は忙しくなるしさ
ほんと、浮気もうしないし
ワインも、もう買わないよ
だから許してよ…お願い…」
後ろから抱きしめられ
髪の上に夫の顎を乗せられる
甘えた声と心の底から悪い
というような素振り
私(これで私が…
許すと思ってるんだ)
夫の腕から感じる温かさを
二度と感じたくないと
はっきりわかった
激しい嫌悪感を隠したまま
私は夫に向き直り微笑む
私には、まだ手札がある
私「仕方ないな…次はないよ?」
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