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【本編】

あゆ「あ、謝ります
謝りますから………!
ごめんなさい……!!」
もうドアはトントン
ノックされることはない
その代わり彼女の
悲痛な声が聞こえる
私「夫との浮気を認めるって
ことで大丈夫ですか?」
夫は首をぶんぶん横に振る
夫「中原ちゃん…!やめて
やめてって」
夫は泣きそうな声で
ひくひく訂正を促すが
彼女には届かない
あゆ「………はい」
夫「なかっ……!」
私「そうですか」
あゆ「あのっだから本当
職場にだけは言わないで下さい」
あゆ「こんなこと…誰にも
知られたくないんです…!」
私「別にいう気は
ありませんけど?
あなたにこれ以上関わって
変に訴えられたくないですから
まあでも…そうですね
さっきみたいに
嘘ばかりつくのなら
あなたの言葉の信用するか
迷っちゃいますので…」
私「モヤモヤと不安がたまって
空き巣の証拠として
どこかに出しちゃうかも…?」
あゆ「!」
私「そうならないように
お願いしますね?」
あゆ「………はい」
私「じゃ後ほど連絡しますので
それ相応の対応は
覚悟してください」
私「弁護士つけたければ
つけてもらって構いませんよ
あとは…」
淡々と話し、最後に個人情報を
すぐに夫のラインに写真に
送ってくるように指示をする
私「はい、どうも
帰っていただいて大丈夫です
あ、あと今日のこの会話も
きっちり録音させて
もらってるんで…」
あゆ「⁉」
私「嘘に嘘を重ねられ
あげく裏切られた私の
精神的ストレスもたっぷり
加味させてもらいますね」
夫「クミ…それは…それは
流石にひどいんじゃねえの⁉」
ずっと喋らなかった逃げ腰の夫が勢いよく立ち上がり私を見下ろす
だけど、全然怖くない
スマホを持つ指でこっそり
スピーカーに切り替える
私「ひどい?アンタの方が
よっぽどひどいでしょ」
夫「俺は別に…!!
騙したわけじゃない」
私「……わけじゃないのに
ずいぶんしっかりとした話で
彼女を信じさせたんだ?
すごーいほんとに詐欺師だね」
夫「遊びのはずだったのに
彼女がぐいぐい来るから…!
夢見せただけなんだよ…!」
外に聞こえないように
気をつかったかもしれない
だけどスピーカーなのでもれなく
外にもしっかり届く
あゆ「ひどい…私は最後まで
夫くんを守ろうとしたのに…!」
夫「え……⁉中原ちゃん⁉」
最後に彼女の夫への復讐心を
駆り立ててあげて私は
すぐに電話を切り上げる
私「恨みがあるならあとは
彼にどうぞ?
どうもお疲れさまでした」
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