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【本編】

夫「俺たちはただ心の傷を
癒し合ってただけなんだ…!
だから大事にしなくても
大丈夫だから…!
中原ちゃんを今日は
帰してあげようよ」
心の傷…?
あゆ「奥さまには不快な思いを
させてしまって大変
申し訳ございませんでした」
機転を利かせた彼女はすぐに
夫と同じように頭を下げる
あゆ「夫さんについ甘えて
しまっていたんです…!
私なんかに力になれることが
あればって思って……!」
夫「いやいや俺の方こそ…!」
なんでいきなり
こんな強気で喋れるのかと
混乱していたがすぐにわかった
夫「スマホも別に
見せなくていいから…!
そんなの個人情報の塊じゃん!
ほんとごめんね…!
俺が迷惑かけちゃって」
そう、スマホだ
私(彼女のスマホに私が
浮気の証拠を取ろうって
思ってると思ってるんだ…)
そういえばさっきから
夫も彼女も「浮気した」とは
一言も言ってない
だから自白にもならない
そう踏んでいるのだろうか
あゆ「奥さまがいられるのなら
私にできることはありませんね
私だってそんな幸せな
既婚者に手を出すほど
落ちぶれた女じゃありません
この度は私の軽率な行動が
誤解を招き大変申し訳
ございませんでした」
夫「俺の方こそ…!
本当に申し訳ない…!!」
私は2人の寸劇をそのまま
眺めて感想を言う
私「まるで打合せしてた
みたいにきれいに収まるのね」
夫「えっ…そんなつもりは」
あゆ「そうですよ、本当に
今日のことはびっくり
したんですから…」
夫はただ乗っかっているだけ
彼女は本当に頭が回るらしい
私(ぜひとも別の方向で
その才能を使ってほしいわね)
あゆ「本当に申し訳
ございませんでした
今回のことは改めてお詫び
させていただければと思います
とりあえず今日は私がいると
話が進まないと思うので…」
あゆ「このあたりで
失礼させていただきますね💦
それじゃあ夫さん
また会社で…!」
夫「うん、今日はごめんね!」
そわそわバタバタと
一刻も早く私から逃げたいのか
黙って観劇していた私は
見送るていで玄関へ移動する
私「こんなことになって
とても残念に思います」
あゆ「いえいえこちらこそ…」
ぺこっと謝罪して出ていこうとする彼女はもうドアを
半分開けている
一緒について行こうと靴を
慌てて履く夫の足を
思いっきり踏みつぶす
私「なめてんじゃないわよ」
あゆ・夫「え……」
私「嘘に嘘を重ねたんだから
覚悟、できてるんでしょうね」
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