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【本編】
7


あゆ「わーっ嬉しいです
それじゃお言葉に甘えて…」

彼女はそわそわと家に上がる
すでに何回も上がっているのに
そんなことも感じさせない位
愛想のよい子らしい

先にリビングに入った私は
夫たちが買ってきたアイスや
飲み物を冷蔵庫にしまう

あゆ「あれっ夫くん?
どうしたの?はやくおいでよ」

夫「……う、うん」

数秒の沈黙の後
夫が笑顔を作って入ってきた

彼女はすでに私がテーブルに
並べた料理に目をつけている

あゆ「わっ……!すごい…!
お義姉さんって
お料理上手なんですね」

私「そうかしら?」

あゆ「ええ~っだってすごく
美味しそうじゃないですか…!
わーん、私こんな料理上手な
お姉さんにあんなご飯出して
夫くん恥ずかしいじゃん~
早く言ってよぉ」

きゃいきゃいと話す私と彼女を見て夫はどこか
ほっとしたようだった

とりあえず、大丈夫だと

夫「いやいや中原ちゃんの
料理もおいしいって」

私「そうね、とっても
美味しかったわ
普段私ばかりが作るから
人に作ってもらったご飯って
それだけで何倍も美味しいの」

あゆ「それなら
よかったんですけど💦
お姉さんには及ばない
ごはんでしたけど
喜んでもらえてうれしいです」

謙遜する彼女はとても
会話が上手のようだった

私「ほんとにねー
少しでも〇〇が料理して
くれたらいいんだけど」

ちらっと夫を見ると
ぎくりとした表情になる

夫「あ、ああごめん
姉ちゃんのごはん美味しくて」

私(姉ちゃん……ね)

この瞬間から夫は面倒ごとから
逃げるために彼女を騙すと
決めたようだった


夫「とにかく食べようか!
そうだ俺ワイン持ってくるよ」

私「ああそれなら」

私はさっきまで開けていた
栓もしていないワインを見せる

私「もう開けといたわよ
あなたの趣味よくわかんなくて
ラベルで選んじゃったけど
グラスに注ぎましょうか」

夫「へえ、どれにしたの……
………え⁉」

私から受け取ったワインを見て
夫は信じられない顔をする

私「あら…これダメだった?
ごめんなさい」

まあわざとだけど

優しい笑顔で謝り
彼女にワインをなみなみ注いだ


私「はい♡どうぞ」

あゆ「ありがとうございます~
え、これすっごい
いい香りしますね?
私ワインに全然詳しく
ないんですけど…
いいやつなんですか?」

今にも泣きそうなキレそうな
顔でふるふるしている夫を
横目ににっこり微笑んで返す

私「さぁ…?知らないわ」


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