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【本編】
1


ああ、もうめんどくさい

私「だからさ…
あなたの給料だけで
今の生活ができてるわけ
じゃないのわかってるよね?」

夫「そりゃそうだけど…
でも俺の給料がないと
この家は買えなかった!」


私「わかってるよ…
でもさ、私の給料があるから
安心してこのマンションを
買えたんでしょう?」

夫「……そう…だけど」

私「もういいからさ
いつもお義姉さんに毒されるの
やめてくれない?」


私「私はケンカがしたい
わけでもないし

家のことで男が女が
お金がどうだこうだ
話し合いにわざわざ
出したくないのよ

2人で平和に暮らせたら
それでいいと思うんだけど」

私「けんか腰に
なるのはやめて」

夫「……ごめん」

冷静に言いなして夫が
頭を冷やして謝る
ここまでがワンセットに
なってきていることがイヤだ
夫「俺マンション買って
毎日1人でゆったりしてるとさ
散歩とかしてなんだか
セミリタイアしたみたいで?

ちょっと気が
大きくなっちゃって…」

私「あっそ…はやく本当に
そうなればいいね?」

夫「ほんと…ごめん
…来週から仕事始まるし
ちゃんと気合入れて働くよ!
だから期待しといて…!」

私「大いに期待してまーす」

単純だけどすぐに謝れる夫に
たまに嫌気はさすものの
離婚したいと真剣に
考えるほどではなかった

夫婦なんてこんなもの
理想をおしつけてばかりじゃ
やっていけないから…

デートもするし
上手くやっていけてるほう
そう思っていた

この考えが悪かったのだろうか
夫が浮気するだなんて
私は思ってもみなかった

無事に再就職を果たした
夫の分まで、また朝にお弁当を
作るようになって1週間
自分の弁当箱を洗おうとすると
夫の弁当箱が置きっぱしだった

私(もー臭くなるから
すぐ洗ってって言ってるのに)

包みを開くとひらりと一枚
ほんのりピンク色のメモが落ちる

『お弁当、ごちそうさまでした♡』


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