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【本編】
1

私「たてるってなに…？
仕事は個人の自由だなんて
そんなことわかってるよ

でもマンション買ったんだよ⁉
安い買い物じゃないし
お金だって必要なの
わかってる？」

夫「わかってるってば」

特に別に大きな問題は
なにもないからと笑顔を見せる

夫「俺だっていい家に
住みたいからこれからも
頑張るつもりだし心配しないで
転職先はもう目星つけてるから
今月中には仕事始めるよ」

私「……本当なの？」

夫「もちろん！
俺のことをしっかり
評価してくれるところでさ
実はスカウトされたんだよ
今よりは帰ってくる
時間も早くなるし
給料もちょっと上がるし
家から近いし
いいことずくめだろ？」

大丈夫だからと
いつもの笑顔で私をなだめる

それなら…いい…のか？と
一瞬疑問に思いつつも
すでに辞めてしまったあとだ

私（なんだろう……
モヤモヤする……
給料が上がるからいいって
問題じゃないんだよね…）
ローンでマンションも買って
子どもも考えている
だからこそ相談してほしかった

私（転職したいと思ってるって
ただそう言ってくれたら
よかっただけなのに）

そんな思いを抱えている
私を見越したのか夫は
真剣な表情になる

夫「不安にさせてごめん…
安定した会社をやめたことは
確かにもったいないと思う」


夫「でもスカウトされて
嬉しかったし今の年齢だろ？
踏み出せるのはこれで
最後だと思ったんだ
しっかり稼いでいくから……！
だから俺を信じて…！」

私「……うん」
今まで嘘をついたことが
ないからと私は
夫を信じることにしてしまった


夫「で、次の会社さ、給料翌月末
払いなんだよね…1ヶ月空くけど
それくらい大丈夫でしょ？」

私「あ…そうなんだ
とりあえずは大丈夫だけど…」

1ヶ月ほど家計簿がずれたり
貯金から崩さないといけない
どうやりくりしようかと
迷ってる時ちょうど
大きな企画を任されることに


私（昇給upのチャンスだし
ボーナスに成果を反映させられるこれは頑張らないと…！）

次第に残業が多くなり
夫は2週間有給が残っていたので
家事を任せていたある日のこと

夫「なんかさぁ…クミ
最近帰ってくるの遅いよね
もしかして……浮気してる？」


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