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【本編】

1


母「なにかと踏ん切り
なんてすぐつかないものよね

夜はあんたの好きなご飯
作って待ってるから
はやく、帰ってらっしゃい」

私「ありがとう…」

そんな風に私の気持ちを
尊重してくれた

後から話を聞いた父も
夫と義両親たちへの
怒りであふれていた

やっと1人立ちした娘が
結婚先から帰ってくるのに
全く怒らない。そんな両親には感謝しかなかった

ちなみに私が
飛行機に乗ってる間も

今こうして荷物を
片づけている間も
夫から体調を心配する
LINEは一つもない

送られてくるのは義両親と
楽しんでいる夫の写真で
親孝行アピールが終わらない

1つ目の写真がきてからずっと
未読スルーしている

私が離婚しようとまで
決意したとは
微塵も思ってないのだろう

ダッシュで役所に向かい
離婚届を受け取りそのまま記入

平日に有給を取ってよかった

引っ越し業者さんがきてから
私の荷物だけをまとめて
運んでもらう

離婚届をテーブルの上に
置いて私は家を出た

私(昨日の朝は
新婚旅行だーって
ウキウキした気持ちで
家を出たのに)

たった1日の落差に
ふっと笑いがこみあげる

実家につくと父がもう
仕事から帰ってきていた
まだ働きながら実家で暮らす
妹は帰ってきてない時間帯だ

私「えっ早くない?仕事は?」

父「急ぎの仕事もないから
午後は半休をとったんだ
さっき引っ越し業者が
荷物置いていったぞ」

父「家に母さん1人だけじゃ
心配だったからな
まあ、とりあえず休め」

父はてきぱきと私の荷物を
まとめてくれていた
言葉こそ少ないが
心配してくれるのがわかる

リビングには私の好きな
ケーキ屋さんのお菓子があった

ほっと一息をついた夕方ごろ
夫から電話がかかってきた

私「もしもし?」

夫「おい?今どこ?
レンタカー借りたいんだけど
飲んじゃったからさ
代わりに運転してよ
母さんが行きたいとこ車じゃないと行きにくい場所でさぁ」


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