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本編
おかえりパンプ55

夫「知らない…だと?
俺はユイの夫だぞ…⁉

知らないわけあるか!
モモカの父親でもあるんだ!
ユイは知らないだろうけど
簡単に親子の縁は
切れないんだぞ」

夫「今、俺を無下に扱えば
モモカに苦労させるかも
しれないのに…
それでもいいのかよっ

俺が助けてくれって
言ってるのにどうして
助けてくれないんだよ!
家族なんじゃなかったのか!」

私「一度だって
家族なんかじゃなかったよ!」

ぐるぐるとした視界の端っこで
飛び出しそうな勢いの義父を
義祖母が抑えたのが見えた

私「モモカと出かけたことは?
モモカと遊んだことは?」

私「勉強のことだけ
知ったかぶりして口出して
モモカがなにを好きなのか
どんな学校生活を送ってるのか
気にかけたこともないくせに!

お義祖母さんが運ばれたとき
だってあなたはお見舞いにも
来なかった!」

私「そのことをモモカが
何も思ってないとでも?

もう小学6年生なのよ
大人の気持ちの機微すら
あの子は察することができるし
私たちに気づかれないよう
隠すことができる年頃なの

そんなことも知らないのに」

夫「俺は俺なりに…」

私「『大事にしてた?』

私もモモカもそうは
思ってないんだよ

病院に駆け付けもしない
あなたのことをモモカは
こう言ってたのよ」

私「『私たち以外に大事な人が
いるんじゃないか』って

『お義祖母さんのことを
心配もしないあなたは
家族なのにおかしい』

そう思わせたこと
あなたはなんとも
思わないんでしょ」

私「モモカとあなたを
近寄らせない方法は
いくらだって探す
なんだってする

もう会わせたくないのよ
私の『家族』はモモカなの

『家族』の枠組みにあなたは
とっくの昔に入ってないよ」



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