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本編

8
スマホから再生し続けられる
義両親とサエさんの呑気な声

サエ『エイト君って可愛い~♡
こんな子なら、サエも嬉しいな~』

義母『やあねえ、もうサエさんの
子どもみたいなものじゃない!
ミツキさんより、私たちの家族なんだし』

義父『おいおい!もしもの話なのに
盛り上がり過ぎだぞ~』

義母『おとうさんこそ!』

サエ・義母・義父『あははは!』

夫『ちょっと静かにしてよ
音はいるからさぁ~』

義母『あら、ごめんなさい!
エイトちゃんがんばってね~』

夫『ほら、エイト!ちゃんと動いて!
次、おもちゃの説明だから!』

動画の最後にエイトの
どうしようもなく不安な顔が映って消えた

義両親はバツが悪そうに
私と視線を合わそうとせず
ただ顔を下に向けている

私「お義父さんは
『知らない』はずなのに

めちゃくちゃ
楽しそうにしてますね?

なんで嘘ついたんですか?」

義父「別に…嘘なんてついてない

この事とは思わなかっただけだ」

機嫌を悪そうに声をすごませれば
私が、そうなんですね~とでも
言うと思っているのだろうか

私「あんなに
わかりやすくお話してたのに?
お義父さん、病院行った方が
いいんじゃないですか?」

義父「なんだと⁉」

ドンっと机に拳を落とす義父に
義母が一気に調子を上げてつづける

義母「ミツキさん!
いくらなんでも失礼よ!」

私を非難するチャンスを
心底待っていたようだった

私「失礼と言われましても」

私「だから、事実じゃないですか?
さっきの動画見てました?
聞こえてました?

『エイトの動画をあげてるの
知ってますか?』って
私聞きましたよね?

でもお父さん知らないって言うのに
ばっちり動画にうつってましたし

真面目に話してるのに
ボケてるのかなって?思っちゃいました」

私「あ、お義母さんも」

義母「な、なに⁉」

わなわなと怒りで震えてる義父を
横目に私は義母へと標的を変える

私「言ってることと
やってること全然違うじゃないですか~

サエさん、ママ扱いしてますよ?
私のこと、家族ってお義母さんは
思ってくれてたはずじゃ?」

義母「それはっそうなんだけど…
その場の空気っていうか…」

私「空気…ですか
エイトの気持ちより、それって
大事なんですかね?」

ゆらりと立ち上がって見せると
義母が情けない悲鳴を出す

義母「や、ややめて!
私はただサエちゃんと
息子を一緒にさせたかっただけなの!」

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