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本編
7

義母「や、やだ…落ち着いてよ
ミツキさん…!」

義母は私から少し身を引いて
高そうな花瓶の前に移動する

私「私はちゃんと落ち着いてますよ?
お義母さんの方こそ大丈夫ですか?」

にっこりと優しく声をかけてあげる
私ははたから見たらいいお嫁さんだろう

私(こんなところで
暴れる気なんかないのにね

そんなに怖がるなら
最初からやめればいいのに)

義母はその時その時に
合わせて都合よく話すタイプ
思った通りのリアクションをしてくれた

義母「た、確かに、ちょーっとだけ
ミツキさんの考えとは
違うかもしれないわね」

私「ちょっと?」

義母「え、ええ!

可愛い子供を皆に見てもらいたい!
っていうのは親が持つ
当たり前の感情でしょう⁉

息子はそこがいきすぎちゃっただけで」

私「ちょっとですか
お義母さんはそう思うんですね?」

きつく義母を睨んで
言葉の意図を確認する

義母「そ、そうよ…!
家族ならそう思うに決まってるわ!」

私「ふーん…そうなんですかぁ」

義父「なんだなんだ…?
もう、あいつ(夫の妹)きたのか?」

義父が起きたばかりの姿で
私と義父がいるリビングに顔を出す

義父「え?ミツキさん?」

私「どうも、お久しぶりです
すいませんね~義妹ちゃんじゃなくて」

義父「いや、あいつは実家だから
しょっちゅう家に来るから…
え、朝から何の用?」

明らかに怪訝そうな顔で義父は私を見る

初孫で長男のエイトと
私があまり会わせないから
きっと義父も私にいい感情はないのだろう

私「ちょうどよかった

エイトの動画を夫が
勝手にYouTubeにあげてた件について

今、お義母さんに確認してたんです」

義母は義父に助けて!と
わかりやすく視線を送っている

義父「そんなことで朝っぱらから?
全然顔出さないくせに偉そうに説教か」

私「説教だなんてとんでもない!
お義母さんが変に怖がってるので
私も今どうしようかなって
思ってたんです

でもお義父さんがいてくれれば
ちゃんとお話しできますね!
あ…お義父さんはもしかして
知らなかったんですか?」

義父「知らん」

義母が『ひそひそ知らないって言って』
という声が聞こえてきたので
思わず笑いそうになるのを抑えた

私「そうですか…」

音量を最大にして動画を再生すると
義両親の顔が一気に青ざめる

義父『エイト!サエさんはこれから
ママになるからな!』
義母『そうよぉ!頭の固いミツキさん
よりもサエさんの方がよっぽどママよ!』
サエ『も~お義父さんたちったら♡』

私「じゃ、これって
どういうことなんですかね?」

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