夫「調子に…乗ってるのは

どっちなんだよ！！」

ドンっと廊下の壁から音が響く

夫「昨日から勝手にエイトを連れ出して

俺のパソコン壊しといて！

あげく俺の実家に迷惑かけてきたのか⁉

モノと人にあたるなよ！」

私「自分のやってること棚にあげて

よくそんなに話せるね

久々にお義母さんたちと

話して思ったけど

あなたってお義母さん達そっくり

なんで義妹ちゃんがいい子に

育ったのか疑問だわ」

夫は私に謝ろうとするそぶりを

全く見せないし

ずっと怒りのオーラで虚勢を張っている

夫「ちっ…！

知ってるならもういいだろ

もうエイトの動画はないし

パソコンだってないんだ！

これで満足だろ

全部お前の思い通りになったんだから！

パソコン代はお前の貯金から

弁償しろよ！いいな！」

ふんと鼻を鳴らして

自室に戻ろうとする夫を私は止める

私「え？なに私のせいで、

話は終わりみたいになってるの？

何も解決してないよね？

だいたいパソコンなんて弁償しません

夫婦の共有財産から

しはらったものなんだし」

私「サエさんの問題忘れてるよ？」

夫「サエ？

だから言ったろ

俺とサエは家族

みたいなもんなんだよ！

まさか浮気でも疑ってんのか？」

私「疑ってるっていうか

確実にクロじゃない」

夫「証拠もないくせに？

最近までサエのことも

全然話してなかったじゃんか？

大体親がいる旅行で

なにかするほど俺もガキじゃねーしw

私「…私さ、前からイヤだったんだよね

彼女でも家族でもないのに

『私のモノ』って

マウントとるサエさんが」

私「結婚したのは

妻なのは私なんだけど？って

最初は思ってた

だけど途中から

何も言わなくなったでしょ？

なんでだと思う？」

夫「はっ、知るかよ」

私「この人たちには、何を言っても

時間の無駄だって思ったの」

私「消耗する時間と

心がもったいない

『なにか』起こしたその時まで

この苛立ちも気持ちも全部

とっておこうって決めた

まあその間にあなたへの気持ちも

冷めきっちゃったんだけどね？

ねえ、あなた

私がパソコン壊した時に

エイトの動画しか見てないと

思ってるのかな？」