本編

1

私はユウコ
派遣型の正社員として働く20代のOLだ
もうすぐ第一子の出産予定日が近づいてる

結婚して2年目
夫は友人の紹介で出会った
普通のサラリーマンだ


生理が来なくなって妊娠が発覚した時


夫「妊娠中はヤるのやめとこっか
ユウコの身体になにかあったらヤダし」


夫「ベッドも大きめのもの変える?
ほら腰が痛いってよく聞くしさ」


私「えっいいの?」

夫「うん、起き上がったりするの
大変だろうしクッションとか増やそうぜ」

私「ありがとう…」


まだお腹も膨らんでないのに
身重な私を気遣ってくれる優しさが
嬉しかったのを覚えている
だけど出産が近づくにつれて
夫の態度は変わっていった


私「あのね赤ちゃんの肌着なんだけど
黄色にしたんだ~男女どっちでも着れるように」


夫「ふーん」
私「でね里帰り出産で実家に帰ろうと思ってるんだけど
その間は1人で大丈夫だよね?前も1人暮らししてたし」

夫「え?何それ里帰りって」
私「あー産後1ヶ月はあんまり
動いちゃダメなんだって
だから赤ちゃんのお世話だけして
その間は身体を休めるんだ。家事できないでしょ?
だから実家に帰るんだけど…」


夫「あーじゃあ1ヶ月はラクできるんだ?めっちゃいいじゃんw」

私「楽って…赤ちゃんのお世話はするんだよ?
出産した後も辛いって聞くし
そんな楽なわけじゃないと思うけど…」

夫「それ人から聞いた話だろ?
ユウコはまだ体験もしてないのになんでわかるの?
ユウコは楽かもしれないじゃん?」

私「うん、だから体験してないから
一般的な話してるんだけど…?」

夫「ふーん…まあやってみないと
わかんないか、好きにしたら」

私「う、うん」

こんな風にまるで他人事のように
話を終わらせられることばかり
悪意があるようなわけじゃないけど
なにか納得できない言い方をされる

私(産む側と違って男の人の父親になる
自覚は後から芽生えてくるって
いうからこんなものなのかな…?)

夫「生まれてから楽できるんだからさ
それまではしっかり家のことしてよな」
家事は分担制だったのだが
どんどん私の方に負担が多くなっていた
育休手当が少しは出るもの収入は下がる
夫を大黒柱のようにたてることも
必要かと思っていた私は
少しずつ膨らんでいくお腹を支えながら
できるだけ家事も頑張っていた

産休ギリギリまで働くつもりだったのだが
切迫早産になり2週前に入院が決まった

医師「できるだけ動かないで安静に」
と言われ私は寝てるだけの生活になった
でもお腹も張るし、身体も腰も痛い
もし赤ちゃんになにかあったらと思うと
不安な気持ちでいっぱいになった

私「あと1ヶ月がんばる…ね」
見舞いに来てくれた夫に気持ちを伝える

夫「なに文句言ってんの?
働いてる俺には嫌味にしか聞こえないわ
妊婦ってめっちゃ楽じゃん!」


続く


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