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本編

12

マイコ「今まで何されても黙ってたくせに
なんでこんな大事な時に仕返しするの⁉
性格相当悪いの分かる⁉

そんなに彼と結婚したかったの⁉

羨ましいなら返してって
言えばよかったじゃない!
あんな男あげたわよ!
私ならもっと上の男狙うこと
だってできたんだから!
ねえ!答えなさいよ!」

私「なにもわかってないんだね…」

私のマイコに対する想いはもはや
そんな簡単に済まされるものではない

マイコ「だいたいね…⁉

アンタより私が選ばれるのは
当然のことじゃない
だって私の方が何倍も可愛いんだから!

仕事の話まで持ち出して…
あんなの盗られるような
マヌケなやつが悪いのよ!
アピールが上手くないから持ってかれる
私が身をもって教えてあげただけなのに」

私「だからって〇作してもいいの?
頑張って作った人の気持ちは?」

マイコ「元々のセンスが買われてないのよ
私がそれを良くしてあげてるだけ!」

私「私の企画コンペは
ほぼそのまま出してたよね?」

マイコ「アンタにはわかんない位の
私のひらめきがちゃんと入れてあるのよ」

私「…認めるんだ
ヌスんだって…」

マイコ「私が使ってあげただけ!
ありがたく思いなさいよ」

私「…そうだね私が出したとしても
入賞できたとは限らないもんね…」

その後に続くマイコの言葉を待たず
私は電話を切って撮った音声を確認する

私(こんなもんかな…うん)

送り先はもちろん結婚式で
涙を流してくれたマイコの後輩の女性だ

式の後、新婚旅行を予定している
マイコが有給休暇の間に彼女が上司に
相談してくれる手筈になっている

逆パ〇ハラと言わせないために
私からの証拠と音声データがある

職場に復帰するころには
マイコに対してなんらかの処罰が
くだされるだろう

私「こう言ってますがどう思いますか?」

私は目の前の人物に向き合う

私は式が終わった翌日
彼と彼の両親と会っていた
私に破局をつげたあの喫茶店で

マイコとの通話はスピーカー
全部聞こえていたはずだ
彼の両親は唖然としている

私「マイコは別にアナタじゃなくても
いいんだって

でもこれから幸せにするって
結婚式であんなに誓ってたもんね?

昨日の今ごろだっけ?」

彼「…お腹の子もいるし
責任はとるつもりだよ」

彼がここにいるということ
マイコが私に電話をかけてきたことで
2人は新婚旅行に行ってないとわかる

私「責任って?
まさか離婚するつもりなの?」

彼「だってしょうがないだろ…!
あんなヤバい女だと思ってなかったんだ
いや知らなかったんだよ!俺は!」

彼「ミサトがこんなことさえ
しなければ俺たちは幸せだったのに…」

私「知らないふりしてたんじゃないの
私と同じで…

よかったね?早くちゃんと気づけて
ちゃんとわかって

これからマイコを一生支えてほしいな

だってあなたに、私は
幸せになってもらいたくないから」

続く

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