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本編
16

離婚するまでは意外に早かった

あっという間に書類はそろい
1週間も経たないうちに離婚は成立

恐らく義母が一刻も早く
私とのつながりを断ちたかったんだと思う

還暦祝いに参加していた親戚からは
私に謝罪と、調査した興信所の内容に
ついての質問がいくつかあった

かつて長女だった義母は
母親に溺愛されていたらしく離婚した後、生活に困るからとそうそうに
生前分与を受けてたそうだ

贈与税がかかるギリギリの金額だった為

同じように、夫の父親が夫に残した
遺産をもらっても、税金を払う必要がないと高をくくっていたらしい

来年一体いくらのお金を払わないと
いけないのか私は知らない

また貢ぎこんできた『カレシ』に
ちょうど大金を振り込んでいた後らしく
夫や親せきが『カレシ』の居場所を
突き詰めて返済を要求した時には
すでに行方をくらまされた後だった

夫が受け取る遺産はマイナスに

老後の費用はすべて家と男に使い
嫁である私を無料ヘルパーとして
あてにしていたのに目論見がすべて外れた

義母に残ったのは
大好きな大好きな息子1人

新築は1日でも誰か住んだ途端
中古物件になる

夫は私と払っていく予定だった
ローンの返済と
相続税におわれることも恐れて
早々に家を売ってしまったらしい

義母は夫に同居を要求したが
夫が首を縦に振ることはなかった

すでに義実家は取り壊した後に
土地を売ることが決まっていた為
キャンセルもできない

住む家を失った義母だが
親戚も受け入れることはせず

今は古い団地に義母
1人で暮らしているんだとか

腰が痛いと言っていた嘘も
いつかきっとほんとになる日が
近いんじゃないかと私は思う

結果として義母は
夫にも捨てられ細々とした生活を
強いられているらしい

私(なんていうか…
無駄だったな…)

こんな形でしか親離れできない元夫に
付き合わされた時間を本当に返してほしい

結婚したことはただの人生経験だと
思って生きていこうと思う…

幸い婚姻期間が短かったから
私の貯金もそこまで使うことはなかった

私「信じられるのは自分とお金だな」

また独身に戻ってしまった

だけど、もうわざわざ結婚したいとは
二度と思わない

もしかしたら自分にも原因がある
かもしれないと思わせられる位には
義母との生活は心にダメージを与えられた

しばらくは
今までよりももっと仕事を頑張って
自分をいたわる時間を
つくってあげるつもりだ

こんな私が私であることに
不安になることも
生きてることにどうしようもなく
寂しくなることは
きっと何度だってある

だけど、その度に自分を
抱きしめてあげることに決めた

自分を全肯定して生きる義母が
いるんだからこれくらい、可愛いものだ

今日も一緒に頑張って生きている私を
大事に出来るのは
いつだって私だけなんだから

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