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本編
27

元夫からの独白は続いた

元夫『なんで…⁉なんでいるんだよ⁉
お前だけならまだしも
母さん連れてくるな!めんどくさいだろ』

浮気相手『だってお義母さんは
別に身体も悪くないし
心が疲れてるだけなのに
あんな場所にいつまでも
閉じ込めておくのはかわいそうだもん』

俺は介護もしたくないのに
浮気相手は言うことも聞かなくて
と元夫はつづる

元夫『サキならこういう時
俺の意見をかならず尊重してくれたもんな
やっぱり俺の嫁はサキしかいない
戻ってきて浮気相手を追い出してくれ!』

…とこんなことばかりだ
もちろん、私は全部スルー

私(地雷臭のする彼女と楽しんでたくせに
どうしてこんな風に振り切れるのか
訳が分からない

お義母さんが頼りにならなくなったから
今度は私に依存する気?)

 
【最後には誰かがなんとかしてくれる】

思い返せば元夫は
いつもこういう考えだった

自分で責任を取ることはしない
流れに身を任せて
結果論だけを見て話す男

私(【なんとかしてくれる】じゃなくて
もう自分で【なんとかする】んだよ

今後一切の連絡をしないでと伝えるように頼み、私は元夫と完璧に連絡を絶つ

浮気相手の元夫への執着心は強く
私がいなくなりさえすれば
元夫と幸せになれると考えていたようだ

だけど『都合の良い女』から
『めんどくさい女』に変わった
浮気相手を元夫は受け入れなかった

その後しばらくして
共通の知り合いから元夫が
交通事故を起こしたらしいとだけ聞いた

ただ自分だけが傷つくように
仕向けたのような衝突事故
ケガをした元夫に付き添っているのは
浮気相手だったとか

時間がたち息子も成長

私も小学校に上がる前になんとか在宅で
仕事が出来るようになった

実家からも離れ、入学を期に新しい街へ
元夫と元義母が息子を
探しださないようにするためだ

元義母の今までの奇行もあり
これから私が少しでも油断すれば
簡単に息子を取り上げられるような
気がしていつも怖かった

私(経済的に貧しいと思われれば
息子を連れていかれる
可能性もあるかもしれない…)

だから資格も取得して

なにがあっても生きていけるように
努力を重ねた

私がこれからも
息子の『母親』でいるために

1人親は確かに大変だったが
夫婦でいる時よりも
感じた幸せは大きかった

小学生になった息子は
少し大きめの制服を着て
今までよりもなぜか小さく見えた

息子「ママ、歯ぬけた」

私「え?どこどこ!?」

息子「ほらここ」

抜けた後をガーゼで抑えて
うがいをさせてから息子の口を見る

私「わ、もう歯が出てきてる」

手にのせた小さな小さな歯と
つりあわない息子の身体を見て
本当に成長したんだとしみじみ思う
きっと、あっという間に大人になる

消毒した歯を、乳歯のケースに保管し
1つの思い出にする

なんどもなんども
こんな瞬間は訪れる

そのたびに思うのは
『息子の母親でいれてよかった』だ
息子が大人になるその時まで
私もしっかり生きていこうと思う

完

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