本編

1

私はハルカ

3歳の娘、ミキを保育園に預けながらパートで働くどこにでもいる主婦だ


子供の健康管理には気を付けているけど、保育園で病気が流行るとまだまだ小さい娘はすぐにうつってしまう

私(また熱がある…これじゃ明日も仕事はいけないかも)


ただでさえ、大流行した感染症のせいで保育園自体も休園しがち…


いくらパートといえども、さすがに何回も休みにくいし『娘が体調不良で休みます』と言うのに、ものすごい申し訳なさがある


それでも熱がある子を保育園にはつれていけない


しんどそうにする娘をみて、体調の心配よりも先にそんなことを考えてしまう自分に嫌気がさす毎日だ


そして、私にはもう一つ悩みがある…


夫「ただいまぁ!今帰ったぞ…ってなんだ飯の用意してねーのかよ…」


私「ご飯は冷蔵庫にラップして入れてるよ。ミキがちょっと熱ぽっくて…

すごくダルそうなの。悪いけど自分であっためてご飯よそってくれる?」


夜22時過ぎに帰宅する夫のコウタ


私は汗ばんで目覚めた娘の着替えさせるところだった


夫「はあ?俺『今から帰る』ってLINE送ったよななのになんで、味噌汁1つあったまってないんだよ!」


私「だからミキが…」


夫「熱が出てるって?そんなの見たらわかんだよ!俺が言いたいのは、お前が一瞬でもそばにいたら熱が下がって病気が治るのかっつーこと!なあ!治せるの⁉」


私「いや、それは治せないけどっ」


夫「ほらな!自分でもわかってんならやめろよ。俺もう先に風呂入ってくる。その間にちゃんと飯の用意しとけよ!」


私「…」


鞄をソファに放り投げて風呂場に行く夫


私は急いで娘を着替えさせる


私「ごめんね、お待たせ」


娘「パパ…おこってる?」


私「大丈夫だよ」


水分をとるとしんどいのか娘はすぐに眠りについた


そのことにほっとして、私は夫の鞄から、今日の朝作って入れたお弁当箱を取り出す


私(鞄から出すくらいしてくれたらいいのに…)


鞄に入っていたのはデパートで配られているような、クリスマスケーキのパンフレットだった


私(もうすぐクリスマスだからかな…でもケーキなんて自分で選ぶ人じゃないのに…)


夫が風呂から出た音が聞こえて、私はあわててパンフレットを戻すと、鞄に入れた指が冷たい金属らしいものに触れた

私(…これ)

出てきたのは私の知らないスマホだった


仕事用のスマホとはまた違う


ふっと画面がつき、そこには一通のLINEが


『コウちゃんの鞄にパンフレット入れたよ。ちゃんとケーキ予約しといてね♡』


続く

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